第二新卒での転職、注意点は?

最終更新日:2024/10/21

新卒での入社からおおむね三年以内に転職する方を、「第二新卒」と呼びます。あくまで一般論に過ぎませんが、石の上にも三年と言われるように、最低でも三年間は勤続しなければいけないといった風潮がある事も否定できないでしょう。そこで、第二新卒での転職に不安を感じている方向けに、転職活動での注意点をお伝えしたいと思います。

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目次

第二新卒での転職

大学四年生の時に苦労して手に入れた内定。社会人生活に期待で胸を膨らませながら迎えた入社の日。ところがいざ入ってみると、「思っていた仕事と違う」「こんなはずではなかった」とギャップを感じてしまう方が毎年多くいらっしゃいます。一方で、いざ転職となると「三年も勤続していないのに転職してしまって大丈夫だろうか」「もし転職が上手くいかなかったらどうしよう」と不安になってしまうかもしれません。 しかし、今では第二新卒という言葉が浸透している事からも分かるように、三年間勤続せずに次の仕事を探すことを悪く思う必要はまったくありません。むしろ、社会人としてのマナーや振る舞いが身に着いた第二新卒は新卒と比べ即戦力として期待できると考える会社もあります。

入社三年以内での離職率は昔から変わっていない!?

驚くことに、入社後三年以内での離職率はここ30年ほとんど変化していません。厚生労働省の「新規学卒就職者の離職状況」(参考資料:https://www.mhlw.go.jp/file/04-Houdouhappyou-11652000-Shokugyouanteikyokuhakenyukiroudoutaisakubu-Jakunenshakoyoutaisakushitsu/0000177563.pdf)によると、大卒の離職率は景気により若干の変動はあるものの、入社後三年以内での離職率は30%前後で推移しています。 では何故、早期離職者への悪いイメージが生まれてしまったのでしょうか。理由の一つに、日本の景気が悪く、第二新卒者の再就職が困難な状況が続いた事が挙げられます。会社を辞めたはいいものの、企業に新たに人を雇う余力が乏しかったため第二新卒として再就職できない状況が続いていました。経営者サイドとしては、一人や二人が辞めてしまったとしても同じ量の仕事を残された人数でこなさせた方が人件費がかからず安く上がったのです。 ところが近年、労働環境に関する世論の高まりや規制の強化を受け、労働者に無理を強いる働かせ方が難しくなりました。そのため企業が業務量に応じて人を採用する必要に迫られたことと、好景気が合わさり第二新卒の方の転職ははるかに容易になっています。

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  • 第二新卒での転職、これだけは避けるべき!

    第二新卒での転職が容易になっていると説明しましたが、そうは言っても応募すればどこにでも内定がもらえるわけではありません。新卒での就職活動より難易度が上がってしまう事は否めず、注意点を押さえなくは大失敗してしまうこともあります。最悪の場合では、一年間に転職を何回も繰り返し、最終的に正社員としての就労が難しくなってしまう事もあります。第二新卒での転職を検討する際には、これから説明する注意点を押さえましょう。

    今の仕事から逃げ出すための転職

    「休日出勤や残業が多い」「上司や同僚と仲が悪い」「労働環境が過酷」など今の仕事への不満が募り、「とにかく何でもいいから今の会社を辞めたい」と考え転職を決意する方がいらっしゃいます。しかし、次の仕事について明確にビジョンを描くことなしに目先の不満を解消するための転職活動を行ってしまうと、結果的に同じような理由での転職を繰り返す事になってしまいます。どのような事かと言うと、今の仕事から逃げ出すための転職活動では次の仕事に関し「何を基準に仕事を探せばいいか分からない」「とりあえず前職での不満が無い会社ならばなんでもいい」といった状態になってしまい、結果的に転職活動において志望動機を上手く説明できずに失敗してしまいます。すると、条件や待遇で仕事を選んでいる余裕がなくなってしまい最終的に前職とあまり変わらない状況の会社で妥協するほか選択肢がなくなってしまいます。 不満を解消するための転職が、結果何も変わらなかったら悲惨ですよね。しかし今の仕事への不満が、転職のきっかけになる事は普通の事です。大切なのは、目先の不満の解消と次の仕事が一貫性を持って説明できる事です。自分のやりたい事や、自分が大切にしたい価値観が次の仕事を通せば達成できるという状態に持って行くことができれば、転職は成功しやすくなるでしょう。

    退職理由を他人のせいにする

    会社を辞めたいと考える理由は人それぞれかと思いますが、退職理由を会社や他人のせいにしていると転職は成功しにくいです。何故なら、人事担当者としては「この人はまた当社でも不満ができたら周囲のせいにして辞めてしまうのだろう」と考えてしまうからです。その会社を選んだのはあなた自身である事を自覚しない限り、転職してもまた同じ事を繰り返してしまうでしょう。退職理由については正直聞かれたくない質問かもしれません。「前職を選んだ時と自分の考えが変わった」「自分のやりたい事ができると考え入社したが、実際に入社してみたら自分の考えが誤りであったことに気付いた」など、あくまで自分自身に非があったというスタンスで臨むのが、結果的に転職が成功しやすくなるポイントです。 人事担当者が退職理由を尋ねるのは、あなたを困らせたいからではありません。あなたがどのような価値観を持ち、前の会社を退職したのかを知る事で入社後のミスマッチを防ぐこともできます。本来建設的な話ができるはずの質問で、わざわざあなたの評価が下がるような回答をすることは得策とは言えないでしょう。

    新卒の時の就職活動と同じやり方を取る

    新卒の時の就職活動は、多くの方にとって初めてであり手探りです。学校のテストや資格試験のように、定量的な「正解」が用意されていない就職活動は初めての経験でやり方に戸惑いつつも手当たり次第に進めた経験をお持ちの方も多い事でしょう。 もちろん、転職活動も初めての経験かもしれませんが、新卒での就職活動と決定的に異なる点がいくつかあります。転職活動を成功させ、転職の都度キャリアアップしていく事ができる方と転職の都度どんどん条件の悪い会社へキャリアダウンしていってしまう方の分かれ目ともなりますので、一度確認してみてください。

    新卒での就職活動と転職活動の違い

    • 新卒の時は卒業までに就職先を決めればよかったが、転職活動では次の仕事が決まるまでは今の職場で働き続けることになってしまう
    • 新卒では多くの会社を見てみる事が大切である一方、転職活動では前職の経験や専門性を生かすことのできる仕事への応募が一般的
    • 入社した会社を退職している理由を説明しなくてはいけない

    これらの理由から、手当たり次第に会社を見る方法でも何とかなってしまう新卒での就職活動と同じ方法では、転職活動はうまくいきません。転職活動では、新卒の時以上に自己分析や志望動機の一貫性が求められます。

    内定獲得前の退職

    「とにかく今の会社から逃げ出したい」との気持ちから転職先が決まる前に退職してしまうと、もし内定がなかなか取れなかった場合に金銭的に困窮することになります。十分な貯金があれば問題はありませんが、勤続三年未満の第二新卒の方の場合はなかなか難しいのではないでしょうか。すると、本来はより良い職場への転職を考えていたはずがいつの間にか「生きるためのお金を稼ぐための職探し」になってしまい、入社後に後悔する転職活動となってしまいます。一度、このような状態に陥ってしまうと再度会社への不満からの退職を繰り返すことになりやすく、転職の度に条件が悪化していくキャリアダウンにつながりがちです。

    転職前提での軽率な転職

    第二新卒の方が転職活動を行うにあたり、「次の会社ももし合わなかったらまた転職すればいいや」といった安易な転職は避けた方が良いでしょう。入社後三年以内の段階で複数回の転職を繰り返してしまうと癖になりやすいだけでなく、面接での退職理由の説明も苦しくなってきてしまいます。結果的に五年後や十年後に再度転職することになるとしても、最初から転職を前提とした転職活動は失敗しやすいでしょう。

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  • 第二新卒での転職、成功のカギは?

    ここまで、避けるべき第二新卒での転職パターンをお伝えしました。不安になってしまった方もいらっしゃるかもしれませんが、ポイントを押さえれば第二新卒での転職も難しくはありません。これから説明するポイントを意識し進めてみてください。新卒での就職活動のポイントと大差ないものもありますが、大きく異なる点もあります。是非第二新卒ならではの転職活動の進め方を押さえ、スムーズに進めてください。

    自己分析をする

    当たり前の事ですが、第二新卒での転職活動でも自己分析は必要です。どうしても「今の仕事を辞めること」に注目してしまいがちですが、「自分が望むキャリアを実現すること」をメインの目標としそのために何をすべきかを考えましょう。その際、現在の不満を解消することを出発点に考えるのではなく、将来やりたい事というゴール地点から逆算する事が大切です。その中で、自分が大切にしたい価値観は何であるのか、今の仕事を辞めたい理由と矛盾しないのかをよく考えます。往々にして、隣の芝は青く見えてしまうものです。自己分析が不十分なまま転職活動をしてしまうと、仮に内定を獲得できたとしても再度不満が出てきてしまった場合に会社を辞めたくなってしまいます。将来自分がどのようになっていたいのか、ゴール地点から逆算した自己分析を行うようにしましょう。 自己分析を一人で行うことが難しいと感じている場合は、第三者に手伝ってもらうと良いでしょう。家族や友人でも良いですし、知り合いに話すのは恥ずかしいと感じるのであれば転職活動のプロである転職エージェントを活用するのも良いでしょう。DYM就職では、経験豊富なキャリアアドバイザーが完全無料にてあなたの転職活動をサポートさせていただきます。 無料登録はこちらからになります。→(https://www.dshu.jp/pre_entry/

    転職のスケジュールを立てる

    新卒での就職活動はスケジュールが自動的に決まっています。どんなに遅くとも、大学を卒業した翌月には入社しています。ところが転職活動では特に決まったゴールがあるわけではありません。中途半端な気持ちで取り組んでいては、内定がなかなか獲得できずにダラダラと終わりの見えない転職活動を継続することになってしまいます。より実務的な面では、今の仕事の退職日をどうするのかという問題もあります。未使用の有給休暇を消化して退職する場合や、敢えて一定期間休職期間を取る場合は、より計画的な転職スケジュールが必要となるでしょう。

    マイルールを決める

    新卒での就職活動の失敗を繰り返さないためにも、マイルールを決めましょう。転職活動は一筋縄ではいかず、最初は張り切っていた方も次第にモチベーションが下がり妥協や甘えが生じてしまうものです。転職活動が長期化した場合は特に、内定が欲しいあまり条件面で妥協し後々後悔するといった事が起きかねません。そのような事態を防ぐためにも、転職活動を始める段階で絶対に譲れない条件を明確にしマイルール化しておくと良いでしょう。

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