転職活動は短期間の方がいい？期間の目安とは

厚生労働省の「転職者実態調査の概況」によると、転職活動を始めてから退職するまでの期間は転職者の72.3%が3か月未満と回答しています。転職活動期間が無いと答えた転職者も25.8%に上ります。（引用　https://www.mhlw.go.jp/toukei/list/dl/6-18c-h27-2-03.pdf） つまり、一般的な転職活動の期間は3か月以内であることがわかります。長く転職活動を行う事は、求職者にとって時間的に大きな負担になります。また転職活動を短期間で行うことには次のようなメリットもあるのです。

悩んでいる期間が発生しない

「転職をしたいけれど、失敗したら怖い。そうは言っても今の仕事も不満で、やっぱり転職したい。」このように悩んでいる状態で仕事を続けていても、市場価値は上がりません。それどころか、仕事に身が入らないため今の会社でのあなたの評価がみるみる下がってしまいます。転職したいのであればテキパキと動くべきですし、まだ心の中に迷いがありためらってしまうのであれば一旦は今の仕事に集中し数か月様子を見るべきです。短期間で期限を区切って転職活動を行えば、「転職したいけれど不安で結果何も生み出せていない」期間が発生するのを防ぐことができます。

企業に本気度が伝わる

企業や転職サイト、転職エージェントに転職希望時期を尋ねられる事も多いかと思います。そこでなるべく近い日程を答えることができれば、「転職意欲が強い」と判断され優先的に扱われる可能性が高くなります。企業の人事担当者にもノルマや数値目標が当然課されているため、いつ入社するか分からない方には内定を出しにくく、すぐにでも入社してくれる方へは多少選考結果が芳しくなかったとしても内定を出したくなるものです。また、自ら期限を区切ることであなた自身にも緊張感が生まれ、例えば企業からのメール対応にしても電話の折り返しにしてもスピード感のある対応が自然と行えます。その結果として本気度が口に出さなくとも企業に伝わり、やる気のある人材として高評価を得やすくなるでしょう。中途採用は倍率が高く、転職意欲が弱い状態では企業から選ばれる可能性は低くなってしまうでしょう。

生活が不安定な期間が発生しにくい

転職活動期間中はどうしても生活が不安定になりがちです。在職しながらの転職活動であれば金銭的な心配はありませんが、これから自分がどのように生きていくのか決まっていない状態では精神的に不安定な状態となってしまいます。退職後に転職活動を行う場合は仕事が決まらなければ生活苦に直結してしまうため精神的にも金銭的にもとても不安定になります。最初から期間を区切って転職活動を行うことで、資金的にも精神的にも余裕を持って転職活動を行うことができます。

転職活動を3か月以内に終わらせるべき理由はここまで説明した通りですが、期間だけ区切っても内定が獲得できなくては転職活動が失敗となってしまいます。それではどのようにすれば3か月以内で内定を獲得することができるのでしょうか。

求人数の多い時期を狙う

真冬にかき氷を売っても売れないのと同様に、転職活動にも時期があります。企業があまり募集を行っていない時期に転職活動を熱心に行っても内定を獲得することは難しい一方、中途採用が活発な時期に転職活動を行えば比較的容易に内定を獲得することができます。 求人数が増えるのは、一般に1月～3月と7月～9月であると言われています。この期間は、ボーナス支給後に退職した社員の欠員補充や、新規事業や事業規模の拡大に合わせた募集が行われる事が多い時期にあたり、転職市場が活発化します。わざわざ転職しいくい時期に転職活動を行う必要はありません。

在職中に転職活動をする

転職活動を在職しながら行うのか、退職後に行うのかは意見の分かれるところです。本サイトでは、基本的には在職しながらの転職活動をオススメしており、転職活動を短期間で終わらせるためにも在職中の転職活動が有利となります。ただしそれぞれメリットとデメリットがありますので、これから説明していきます。

●在職中の転職活動

在職中の転職活動には次のようなメリットとデメリットがあります。

メリット

• ・無職の期間が発生しないため、企業から不審に思われる点が少なく面接で返事に困るような質問が飛んできにくい。
• ・次の仕事が決まった状態で退職するため金銭的な不安が少ない。
• ・万一転職活動が上手くいかなかったとしても定職がある。
• ・厚生年金や健康保険の引き継ぎがスムーズ。

デメリット

• ・内定獲得後も今の仕事をすぐに辞められる訳ではなく、引き継ぎや手続きに数か月を要する。
• ・転職活動の時間を確保することが難しく、片手間での対応になってしまう可能性がある。

●退職後の転職活動

退職してからの転職活動には次のようなメリットとデメリットがあります。

メリット

• ・転職活動に専念する時間を確保しやすい。
• ・資格取得や自己研鑽の時間を確保できる。
• ・内定獲得後すぐの入社が可能。

デメリット

• ・無収入の期間が発生し、長期化への不安から安易に妥協してしまう可能性がある。
• ・無職期間が長い場合は選考で不利になりやすい。

在職中に転職活動を行うか、退職後に行うかというのは金銭面の余裕を取るか時間的余裕を取るかの違いと言えそうです。時間的に余裕がない場合には、転職エージェントを活用し効率的に転職活動を行うことで乗り越えられますが、金銭的な余裕がなくなってしまってはどうしようもありません。金銭的な事情から、望まない会社で働かざるを得なくなってしまうと転職活動は成功とは言えません。多少時間的にきつくなってしまうかもしれませんが、在職しながらの転職活動をおすすめします。ＤＹＭ就職では経験豊富なキャリアアドバイザーがあなたの転職活動を徹底サポート。一人では時間のかかる履歴書作成や会社探しも完全無料でお手伝いさせていただきます。どうしてもご多忙の場合にはお電話やＳＮＳを使用したやりとりにも対応。是非ご登録ください。無料登録はこちらからになります。→（https://www.dshu.jp/pre_entry/）

転職スケジュールを立てる

転職活動を3か月以内に追えるという期限を区切った次にすべきことは、細かい具体的スケジュールに落とし込む事です。極端な例ですが2か月半を自己分析に費やし残りの半月で慌てて選考を受けるといった行き当たりばったりの転職活動では、たとえ3か月以内に収まっていても成功しません。思うように選考を進めなかった場合の第二志望、第三志望の企業も含めて3か月以内に完了するスケジュールを組めると良いでしょう。 在職しながらの転職活動では時間管理も決め手となります。通勤時間を活用してスマートフォンでニュースをチェックすることも立派な選考対策になります。また、まとまった時間が確保しやすい休日に応募書類の作成を集中して行う事も転職成功の秘訣と言えそうです。

長くとも3か月以内に転職活動を終わらせる事が大切であるとここまで説明してきましたが、もちろん気を付けるべきポイントはあります。後から後悔して転職を何回も繰り返すことにならないよう、これから説明する注意点も同時に頭に入れてください。

企業理解、自己分析は丁寧に

短期間で転職を決めるという事は、決していい加減に行うという意味ではありません。時間をかけるべきポイントにはじっくり取り組む必要があります。特に、自分が何をやりたくて、それはどうしてなのかという自己分析の部分やどうしてその企業を志望するのかという企業理解の部分は丁寧に取り組む必要があります。これらを丁寧に行うからこそ、スムーズに内定を獲得でき結果として短期間で転職活動が終了するのであって、ただ闇雲に急いで企業を受け続ければよい訳ではありません。多くの企業を手当たり次第に受けるのではなく、狙った企業に確実に受かりに行くイメージで取り組みましょう。

一時的な感情や勢いだけで転職先を決めない

会社の人事担当者から説明を聞くと、たいていどの会社も魅力的に感じるはずです。しかし、何故今回転職を決意することになったのかよく思い出してください。今勤めている会社も入社前はとても魅力的に感じていたはずです。人事担当者は、会社の魅力を伝えるプロです。会社の良い面ばかりをアピールし、悪い面はあまり言わないかもしれません。説明を聞き魅力的に感じた企業から内定をもらえると嬉しいですが、本当にその会社で良いのか一度考えてみてください。転職活動の軸から大きく離れた企業の内定に喜んでいる自分に気付くかもしれません。人事担当者と意気投合していても、実際に仕事を共に行うのは別の社員かもしれません。一時的な感情や、勢いで入社を決めてしまうのは危険と言えるでしょう。

転職活動は短期集中が原則です。最長でも3か月という終わりを区切り、その中でいかに効率よく進めていくことができるかどうかが成功のカギとなります。一方で短期間で集中して行う事により冷静さを欠いた判断をしてしまっては一生後悔する転職活動になりかねません。時間をかけるべきポイントを押さえ、納得のいく転職活動にしましょう。